月別アーカイブ: 2019年2月

メーガンさんの金銭感覚

 

 

 

タイムズ始め、英国のメディアが一斉にメーガンさんの贅沢過ぎるベビーシャワーへの批判を展開しているそうである。「自らを国際人道主義者と称しながら、30万ポンド(約4300万円)を超えるベビーシャワーを、既にとてつもない特権を持つおなかの子のために開催させること」に疑問を投げかけたのは、大衆紙デイリーメールのコラムニスト。

掛かった費用に王室の財産や国民の税金は使われておらず 、すべて富豪の「友人」である、セリーナ・ウィリアムズとクルーニー夫妻が払ったと報道されている。年収が何十億以上ある富豪の人たちにとっては、一億に満たない金額は、なんてこともないに違いないし、プライベートジェットが当たり前で、それに掛かる費用など気にも掛けていないことだろう。セリーナもクルーニーも自らの働きで富豪になった人たちである。基本的には彼らが彼らのお金をどう使おうと、それは他人が口を挟む問題ではない。

ここで、私が「あれれ」と感じたのは、メーガンさんの金銭感覚である。彼女は富豪の娘として育ったわけではなく、女優としても一流とは言えず、自らの働きで何十億の収入を得ていたとは思えない。そういう環境で、つまり贅沢慣れせずに暮らしてきた人が、王室に入った途端、セレブからの5,000万近い「接待」を受けることに何の疑問も持たなかった、この事実に驚く。ましてや「国際人道主義者」を自称している人なのに。

今まで大きな贅沢はできなかったけれど、王室の一員として贅沢が可能な境遇になったことで、それを最大限利用し、贅沢を楽しんでいるのだとしたら、あまり賢い人とは思えない。ゴシップ記事は、メーガンさんの衣装代が他の王族に比べて突出して高いとも指摘している。いくら公務で、弱者救済を掲げて慈善活動に励んでも、本人が贅沢三昧な暮らしをしていては、国民は馬鹿にされたような気分になることだろう。

要らぬ気遣いと「マナー」

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「新幹線の椅子の背もたれを倒す時は、後ろの人に声を掛けるのがマナー」と言う人たちに、ホリエモン氏が「ウゼェー」と言ったらしい。さらに、どなたかがその「マナー自体に疑問がある」と呟いたところ、それを批難する返答がたくさんあったと聞く。

 

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新幹線に最後に乗ったのは90年代。椅子の背もたれが後ろに倒せたかどうかも憶えていないが、倒せる機能が付いているということは、倒したい人は倒していいですよ、と新幹線の経営者が言っていると解釈して良いのではないか。ここは、ホリエモン氏、「マナーに疑問」氏に同感する。

 

 

今朝、ヤフーニュース(出典はFNN Prime) の中に「人前で薬を飲むのはマナー違反? ネット上で物議・・・専門家に聞いた」という記事を見かけた。ある方が「ファミリーレストランで食事の後、薬を飲もうとしたところ、隣の子連れ客に『人前で薬飲むのはマナー違反』と注意されたうえ、『食事中に薬を飲むなんて気持ち悪い』と心無い言葉を浴びせられたのだという。」

「人前で薬を飲むのはマナー違反」はいつ、誰が作った「マナー」なのだろう。その子連れ客が作ったものなのか。私は聞いたことがないし、そもそも、マナー違反とは思わない。人にはそれぞれ事情がある。毎食後、薬を飲まなければならない人も多い。自分のテーブルで薬を飲むことで、隣のテーブルの人たちに迷惑を掛けているとは思えない。

記事に登場した「専門家」は、世の中には色々な人がいるから「ちょっと失礼します」と言ってから飲むことを薦めている。「ちょっと失礼・・・」が言いにくい場面では、テーブルの下でこっそり薬を出し、ぱっと口に入れてから、水を飲む。粉薬の場合は「粉薬は周囲の人に見えないような方向に顔を向けて、素早く飲む。明らかに薬を飲んでいるということを周囲に見せない配慮があると良い」のだそうである。

この「マナー」に対する私の反応は「ウゼェー」のひと言。これでは、まるで薬を飲むことが犯罪であるように感じられる。他人同士が空間を共用しなくてはいけない時、明らかに人の空間を脅かしたり、不必要に立ち入ることは当然ながら避けなくてはならない。音、匂い、物が問題になることは多い。例えば電車内で、音楽を聴く(イアフォンから音が漏れてうるさい)、何か食べる(匂いが漂う)、背中のリュック(近辺の人にガチガチ当たる)など。

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レストラン内でも、空間は共用されるが、個人が着席したテーブルはその個人のサブ空間となる。その中で、ワインを飲もうが、お寿司を食べようが、薬を飲もうが、よそのテーブルの人たちには関係のない出来事なのではないか。「食事中に薬を飲むなんて気持ち悪い」と薬を飲まなければいけない人にわざわざ嫌味を言う、それこそ礼儀知らずの輩に「ちょっと失礼します」なんて断りを入れる必要は全くない。

「気遣いが出来る」のが、日本人の長所であるとよく言われる。それは素晴らしいことではあるが、マナー、マナーと要らぬ気遣いを押し付けるのは、かえって、人と人の軋轢を生むことにならないだろうか。なんだか、住みにくそうだなというのが正直な感想である。

ドクターマーチンのぺたんこ靴

ドクターマーチンの靴ほど、履き心地が良く、長持ちする靴はない。もう少し早くくたびれてくれれば、新しいものを買えるのにと思うくらい頑丈である。柔らかい女らしい靴がお好きな方は「なんて、みっともない靴」と感じられるかも知れない。だが、DMs の靴、メリージェーンやブーツはペザント風のワンピースにも、カシミアのツインセットに真珠のピアスやネックレスの組み合わせにも合う(と私は思って、そのスタイルで出歩いている)
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DMsは、時代によって色々なストーリーがある。発端は、1945年、ドイツ軍属の医者であるKlaus Martensがスキー休暇中、くるぶしをを傷めたことに始まる。履いていた軍隊の靴の履き心地が悪いので、柔らかい皮、クッションの効いたエアーソールで楽に履ける靴をデザイン。なかなか商売にはならなかったか、47年に友人と組んでビジネスに成功。Dr. Martens が世に登場した。
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初期は、履き心地の良さが人気で、購買者の80%以上が40過ぎの主婦だったそうである。その後、郵便配達人、警察官、労働者に浸透し、60年代後半には、スキンヘッドがDMsのブーツを履き出し、70年代には、パンクロッカー、活動家など若者のサブカルチャーの担い手に好まれた。90年代のグランジファッションでさらに人気が上がり、コベントガーデンにビルを構えるまでになった。初期のレースの穴が8つの1460型ブーツは今でも看板商品である。と、主流は1460で、私も幾つか持っているが、ここではブーツではなく、私が気に入っているぺたんこ靴をご紹介する。どれもオンラインショッピングで買ったものである。黒系は除いて、今まで、他の方が同じものを履いておられるのは一度も見たことがない、言ってみれば「変わりもの」を選んでみた。
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上の二足はかなり前から持っていて、ウイングチップのシルバーは白 一色や、麻のブレザーなどにもよく合って便利である。赤のチェックは、グレーやチャコールのクラシック(と言っても、六本木の「布」製なので、面白い質感のある生地) なシルエットのすとんとしたセットアップと一緒に履く。首に赤系統のスカーフも。とにかくチェックの色と柄に魅かれて「即買い」したものである。
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キラキラとラメが光るオックスフォードは、オンラインで、キラキラをツイードの生地と見間違えて買ったもの。箱を開けてびっくりした。「これ、派手すぎるかしら?」と夫に見せると「クール!」のひとこと。送り返すのは止めて、コンサート、ディナーなど、場所を選んで履いている。パテントの方は、DMs にしては、珍しいデザインだが、夏場、スカートにも合って履きやすい。甲の部分に黒のレースが見える、パンプスの中に履くショートソックスと合わせると、レースが靴の一部に見えるらしく、良く「素敵な靴」と言われた。それ以来、いつもそのレーススタイルで。
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黒白コンビは、ウイングチップのものが出るのを待っていたので、見つけた時は大感激。Aラインの黒のレザースカート、ラッキーブランドの柔らかいレザーの細身、短めの黒ジャンパー、首には黒とグレーの水玉スカーフ、脚は黒のタイツ、その上に黒と白の小紋柄のソックスを重ね、黒白ウイングチップを履いて、(そうそう頭には黒のウールベレーを被って) 、防寒対策万全な姿で、とある寒い地方の美術館の中をのしのし歩いていたら、ごく若い女性の監視員の方に「そのコーデ素敵ですね」と褒められた。きっと、黒が好きな方だったのだろう。
黒白のゼブラ模様の方は、去年、なんとなく暇つぶしにDMs のサイトを眺めていて見つけたもの。まだ、履いてなくて、2月の東京訪問でデビューの予定。真っ赤なカシミアのヴィンテージ (要するに大昔の) コートを着て行く予定なので、それに合わせて。
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靴でなくブーティだが、花柄は、キャンバス地でとても軽い。ブルージーンズに良く映える。これはDMs特有のソールではないので、履き心地はやや劣るかも。茶色のメリージェーンは中のチェック柄の色合いがシックである。30年くらい前に初めてお目見えしたらしく、レビューの欄に、女性の医師の方が「昔、若くてレジデントをしていた頃、これを履いて長時間の勤務を乗り切った。履き心地が抜群で履き潰した後、同じものを買おうとしたら、製造中止になっていて、本当にがっかりした。久しぶりにサイトを見たら、懐かしい大好きな靴が復活していた! もう、若くないけど、すぐ買いました!!」と書いていて、私も、すぐ買いました!!
私は、ある程度きちんとした格好にDMsを合わせる。流行に左右されないドックマーチンは都会歩きに打って付け、と思っている。

屈託の一週間

私はあまりくよくよする方ではないのだが、この一週間、少しずつチクチクと心に引っかかることが起きて、やや沈んでいる。

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月曜日、中学の同級生にメールを送った。昔はそれなりに親しくしていて、制服姿の二人が並んで写っている写真もある。同窓会に来られないという、その方が別の同級生に宛てたメールがクラス全員に届き、ふと、何十年ぶりに話してみたくなったのである。当時、仲が良かったことに加えて、外国人と結婚、海外在住という点でも、私と共通。メールには、私の来し方をかいつまんで説明、アメリカにいらっしゃる機会があれば、お泊りいただけますので、ぜひお出かけください、と書いた。今、土曜日、まだ、お返事がない。ゆっくり反応する方なのかも知れないと思いつつ、何となくがっかりする。

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火曜日、アメリカンエクスプレスから、メールが来る。ある会社から私に対する言いがかりがあったと言う。去年の11月にオンラインでその会社のカシミアのツインセットを注文した。バックオーダーなのに、お金はすぐ取った上、その後音沙汰なし。一ヶ月後に問い合わせると慌てて、サイズ違いを送ってきた。試してみれば気にいるだろうと、押し付けがましい。要するにまだ、正しいサイズがないに違いない。あれこれあった後、やっとリターンラベルをメールして来たので、注文そのものをキャンセルし、サイズ違いをすぐ送り返す。すでに年を越している。おかしな会社に引っかかったと後悔しつつ、アメックスには事情を説明し、返金の手続きを頼んだ。すると、その会社はあろうことか、「サイズ違いを私が返送していない」という手紙をアメックスに送って来たのである。幸い、返送のレシートもリターンラベルのコピーも保存してあったので、やり取りのメールのプリントアウトと共にアメックスに送る。証拠があるから「濡れ衣」は晴らせると思うが、嫌な気分である。

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その火曜日、泊まり客があった。ヒューストン近郊に住んでいた時のご近所さんカップル。以前にも別の家へ見えたことがあるが、今回は5年ぶりである。火曜日、水曜日と我が家に二泊するというメールを受け取っていたので、そのつもりで食事や外出の計画を立てる。火曜日は、到着後、グランマルニエ入りのマルガリータを作り、チーズ、生ハム、オリーブ、ぶどう、ナッツなどで持て成す。夕食は、リブアイビーフと野菜で焼肉を。飲み物は赤ワイン。薄切りのビーフは遠くのアジアマーケットへ出かけて手に入れた (アメリカのスーパーには薄切り肉というものは存在しない) 。この日のために、スモークレス室内グリルを買ったので、二人とも「初体験」を楽しんでくれたようでホッとする。

水曜日、女二人は彼女が行きたがっていたアートフェスティバルへ。男二人はアンティークカーを見に。アートフェスティバルの帰り道、「午後1時30分頃、出発するわ」と言われて、口にはしなかったけれど「What??!!」となる。我が家に二泊した後、セドナに行くという計画は聞いていたけれど、それを一泊に急遽短縮して、セドナ以外の所へも 行くことにしたそうである。ニコニコと悪気なく、別に何の問題もないという感じ。せっかく、飛行機でアリゾナまで来たのだから、無駄なく観光したいと二泊を一泊にしたのだろうが、驚いた。

とても気さくで良い方たちなのだが、お付き合いの礼儀に関しては、私たちとは別の考え方の持ち主なのだろう。それとなく、私たちの持て成し方に何か不都合なことがあったのか聞いてみたが、そうではなく、ただ「もっと観光を」らしい。二泊目のために用意した食材を抱えて、突然、車から降ろされて見知らぬ街に放り出されたような気になった。彼らが保守的な共和党支持であることは分かっており、妊娠中絶、銃規制などで、意見は違う。それでも良い方たちなので、政治的な話はせず、お付き合いして来たが、何か、大きな溝を感じてしまった。

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金曜日、来週の初めに日帰りの小さな手術を受けることになっていたが、電話があり、キャンセルになった。保険会社の組織が変わり、保険から補助を受けるためには新たな検査が必要になったことが判明したそうで、全て仕切り直しとなる。手術に備え、指示通り緑茶やジンジャーティー、ガーリックなどを控え、いつも摂っている女性用のビタミン剤などもやめていた。あげく、無駄な節制になってしまった。そんな~と言いたい。やれやれである。

とこんな訳で、心に屈託がある時は、文章を書くか、画を描いて、乗り切るのが私流。すでに、遠くに晴れ間が見えて来た・・・・